
具体的な顧問業務の場合
まず、管理会社に管理を委託している管理組合(委託管理マンション)と、そうでない管理組合(自主管理マンション)とでは、顧問の業務が大きく異なります。
● 全面委託管理マンション(管理組合)の顧問
素人集団(管理組合)がプロ集団(管理会社)に管理を委託している中にあって、役員さんの委託管理会社に対する実務チェックの負担を軽減してなおチェック機能を強化し、管理組合が常に区分所有者本位に運営されるためのサポート役を果たします。また理事会の重要業務である「規約の見直し」、「共用部分の変更」その他の検討および原案作成に際して、適切なアドバイスを行います。
● 一部委託または自主管理マンション(管理組合)の顧問
運営全般にわたり適切なアドバイスを行うと共に、管理組合の運営上も不可欠な決算書・事業報告書・予算案・事業計画書その他の原案および成案作成など各種の事務作業を代行し、役員さんの負担を大幅に軽減します。また外部関係機関と管理組合(理事会)との連絡役・折衝役を果たします。事務局業務を引き受けることもできます(ただし、組合経費の支払業務は対象外です)。
現実にはマンション管理組合の90%が管理会社に管理を委託していますので、委託管理マンションにおける顧問の業務を以下に紹介します。
(例1)委託管理会社の実務チェックの補助
管理組合の立場に立ったマンション管理士が顧問として運営に関与し、役員さんによる管理会社の実務チェックを万全に補助することで、役員さんの負担を軽減してなおチェック機能が強化されます。具体的な業務の一例として、管理会社から組合に対しては、受託業務に関する「月次報告書」というものが提出されますが、この内容を理事会に代わってチェックし、問題があれば理事会に報告すると共に、管理会社に対する改善等の申し入れを補助します。
(例2)理事会および総会運営の補助
委託管理マンションにおいて、理事会の会議に必要となる資料や決算・予算の原案は管理会社が作成しますが、理事会が管理会社本位な予算や議案を承認(総会へ提出)することがないように、その内容をチェックすると共に必要な助言を行います。総会では、議案の内容について説明および質疑応答の補助を行うほか、規約・法律に則った正しい採決がなされるように監視します。
(例3)管理委託契約内容の見直しの補助
管理委託契約においては、仕様(管理のメニュー)や受託金額が受託者本位に設定されていたり、本来必要でない業務を委託していることも珍しくありません。管理組合の立場に立って委託契約の見直しの補助を行い、区分所有者本位な委託管理を実現させます。
(例4)管理会社との真の信頼関係の構築(=管理組合の主体的運営)の補助
フロントマンや管理員の人柄にほだされ、管理会社と馴れ合いの関係に陥って久しい管理組合が多いものです。中には管理会社の派遣管理員が居住者の私的な雑用を請け合っているケースもあったりします。このような関係は、管理組合が管理会社に対して真に必要な意見・要望を言い出しにくい雰囲気を育み、主体的な運営を妨げる大きな原因になります。従って、そのような管理組合ほど、表に出ない「真に組合のためを思う貴重な意見」が眠ってしまっています。マンション管理士が顧問として関与することで、管理組合と管理会社との関係改善を補助すると共に、理事会が管理会社に対して忌憚なく意見・要望を言えるための後ろ盾となります。
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